JA:国コード

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ISO 3166-1

ISO 3166-1 では国、自治領、地理上の関心となる特殊なエリアの名前に対するコードを定義しています。

通常は、 boundary=administrative + admin_level=2 タグの組み合わせで boundary リレーションが使われます。

キー 説明
ISO3166-1:alpha2 2文字の国コードで、3種類(訳注:alpha2、alpha3、numeric)の中で最も広く使われているものであり、最も有名なものはインターネットの国コードトップレベルドメインです(いくつかの例外があります) JA
ISO3166-1:alpha3 3文字の国コードで、alpha2 コードよりも視覚的にコードと国名が結び付けやすくなっています JPN

alpha2 コード(OpenStreetMap では常に大文字)は、 JA:Key:phone#Support for multiple countries のように、一部のタグで国に依存した値を追加するために使われています。

これは国に依存した地物をタグ付けするためのキーの接頭辞としても使われていますし(例えば、フランスにおける学校の国による分類は「FR:」の接頭辞が付いています)、特定の国でのみ意味を持つタグ値の接頭辞としても使われています(例えば、国によっては階層的な admin_level で正しく表すことができないときに、国内の地域を分類するために使われています)。

ISO 3166-2

ISO 3166-2では、主要な行政区画(県や州など)や属領の名称に対するコードを定義しています。

通常、 boundary リレーションにおける boundary=administrative との組み合わせで使用されますが、 admin_level=* の値(OpenStreetMap では3以上)は国によって異なります。

キー 説明
ISO3166-2 ISO 3166-2 コードは2つの部分から成り、ハイフンで区切ります。
  • 最初の部分は国の ISO 3166-1 alpha-2 コードです
  • 2番目の部分は3文字以下の英数字で、ふつうは国の既存のコード体系に基づき国ごとに与えられますが、ISO 本体で作成される場合もあります。
JA-13

その他のコード体系

世界におよそ200 の国家と領土があり、そのうち国際連合に正式加盟し国際的に承認される国家は194ヵ国あります。

国連コード M.49
国連コード UN M.49 (英語版) 規格では国別コードに拡張子として3文字の地域コードを付けます。国際管理地の場合、他の規格を採用する場合があります。(特徴的な IETF BCP 47 の場合は連携する IANA データベースからロケールのタグを借用して地域サブタグに使います。当初はサブタグの定義に言語コードないしは言語群のコードを当てていました。) UN M.49 は国や領土ごとに数字コードを割りふり、また2文字のコードを与えられたものは ISO 3166-1 コードで代用します (ただし BCP 47 のロケールタグあるいは国別コードとして OpenStreetMap の地物タグに使うことはできません。国別コードはあくまでも ISO 3166-1 のアルファベット部分もしくは ISO 3166-2 から国の下位レベルの地域コードを持ってきます。)
国連コード UN LOCODE
このコード体系 LOCODE は5文字で構成され、最初の2文字は ISO 3166-1 規格の国別コードと同一です。その後に属領を示す名称が与えられました。後半の3文字は当該国内の特定の場所を示します。場所により LOCODE コードの5文字が ISO 3166-2 と非対称の場合があります (逆もまた真で、好例が領土権を主張できないという申し合わせのある南極大陸です。ただし ISO3166-1 コードのみ適用されるはずが、国や地域により固有の規格をもちこみ、フランスの INESEE あるいは EU のように特定のタグを使用する例は見られます。その場合もできるかぎり対応する ISO3166-1 コードを先頭につけ、たとえば「FR:」「EU:」に続けて固有の規格の本体コードと拡張子を記述するようにします。)
万国郵便連合コード (UPU)
万国郵便連合の本体コードは国または領土を定義し、ときには ISO 3166-1と非対称です。国によって、国際郵便の宛先として1文字のコードで始まる方式を採用するからです (それぞれの国内郵便番号あるいは zip コードの先頭に足す形式を採用しています。) ただし国際的に郵便機関で alpha2 コード (ISO 3166-1 準拠) の採用が進みつつあるものの、ヨーロッパ独得の事情があり、旧来の短いコード体系は車両のナンバープレートに流用できるよう決めた経緯があります (また先進例では機械可読性に注目し OCR を使った自動仕分けのために積極的にコード体系を変更しました)。かつては多くの国で住所欄の末尾にたとえば JAPAN など国名の記載しており、自動化の進まない郵便差出国の場合は依然としてその書き方を求めています (大文字のローマ字推奨ですが差出地の公用語での記述も可)。ISO 3166-1 alpha2 コードを用いるなら、住所欄が1行減らせる利点もあります (書式は国別コード + 半角ハイフン(-)+ 宛名国の国内郵便番号)。
国際電気通信連合 (ITU) E.164 規格
ITU-T 規格 E.164 は国際電話通信用に開発され、国別呼び出しコードを用います。国内全域が同じコードの国 (NAPN 番号方式など) もあれば国内の遠隔地に個別の番号を割り当てた国もあり、その場合も国内通話は国際通話コードを使わずに成立します (E.164 規格では通常、国際通話コードの後に半角プラス記号「+」を付けるよう推奨、OpenStreetMap もその書式を採用)。詳細は Key:phone も参照してください。
上記とは別に、コールサインとしては ITU 接頭辞 が採用され、航空機の登録番号のソースコードとして援用されています。ITU ではさまざまな商用の地域コードを通信事業者に提供して GLAD データベースに集約しており、船舶や航空機向けのナビゲーションほかの機器やシステムに採用されています。

車両識別番号、交通規制用の番号

陸上交通の車両が国境を超えて通行するには、出身国の国際識別記号をナンバープレートもしくはその他の方法で掲示するよう求められ、その番号は ISO 3166-1 規格と非対称な場合があります (たとえばフランスは「F」で「I」はイタリアなど。) これらの番号は正規の運転免許証や、車両保険の書類にも記載されます。
IATAは独自の1、2文字 (ケタとも呼ぶ) の規格で 航空機識別番号 (識別記号) を発行しており、その番号に続けて半角ハイフン (-) と国別の登録番号を記述します (IATA と OCAI はその他にも空港コードや航空会社コード規格として 3文字のコードを用いるので混同しないように注意が必要かも……。)
海事関係には、また独自の船舶登録番号のコードがあります (船籍のある国の識別に併用されます。) それらは航行水域ごとに船舶の航行機器の識別にも使われます (ただし船舶無線システムには ITU コールサインの接頭辞が採用され GLAD コードと併用。)

FIPS-10

FIPS も参照。
連邦情報処理標準のひとつ FIPS-10 (英語版) コードは廃止されました (その規格のもととなるアメリカの規格が取消になったためで、今後は使えません)。領土の名称はアメリカの観点から定義してありました。国際連合に承認された完全な独立国との帰属関係がない場合、領土名を丸カッコで囲む記述法を採用していました。
ただし北大西洋条約機構 (NATO) 加盟国では、FIPS-10-4 コードを現在も運用 (拡張子も採用) するものの、ISO 3166 規格への乗り換えが進んでいます。