JA:車線

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Logo. 地物 : 車線
One example for 地物 : 車線
説明
道路の車線毎に異なるプロパティを同時にタグ付けします。
タグ

turn:lanes=*, destination:lanes=*, access:lanes=*, ...

説明

:lanes サブキーは道路の車線ごとのタグ付けに使用することができます。

よく似たメインキー lanes=* は車線の数を表します。

ウェイ上の車線に固有の情報は、:lanesのサフィックスを付けたキーで表されます。このサフィックスは既存のあらゆる<キー>=<値>のタグの組み合わせに適用できます。キーの値は各車線毎に|(縦棒)で区切り、車線の進行方向に向かって左から右の順に設定します。特定の車線の値に空欄が残っている場合は、(暗黙の想定値として):lanesのサフィックスが付かない主キーの値が適用されます(そのためデフォルト値と呼ばれます)。

対面通行の道路の多くでは、:forwardまたは:backwardがキーの末尾に付加されます。つまり、OSMウェイと同じ方向の車線のプロパティを指定するには<キー>:lanes:forwardを使用し、OSMウェイと逆方向の車線のプロパティを指定するには<キー>:lanes:backwardを使用します。

この拡張は全種類の車両の全種類の車線をカバーするものであって、自動車の交通に限定されるものではないことにご注意ください。

原則としてすべてのタグでは、車線毎の値を指定する際に:lanesサフィックスで道路のプロパティを拡張して定義することができます。次の一覧は、有用と思われる組み合わせと、それが必要な場面についての簡単な説明を示したものです。

道路のプロパティ 車線に依存するキー 説明
access=* hgv:lanes, psv:lanes... 通行制限が車線毎に設定されている場合に利用できます。例えば、車線がバスのみに制限されていたり(psv:lanes)や大型貨物車の通行が制限されていたり(hgv:lanes)する場合です。
maxspeed=* maxspeed:lanes 車線毎に最高速度が違う道路に利用できます。下記の例を参照してください
turn=* turn:lanes 車線毎の進行方向または車線がどの方向に合流するかを指定します。下記の例を参照してください
minspeed=* minspeed:lanes 一部の車線に最低速度が設定されていたり、車線毎に最低速度が違ったりする道路に利用できます。
surface=* surface:lanes 車線毎に舗装状態が違う場合、例えば外側の車線に石畳舗装がある場合などです。
destination=* destination:lanes 道路が向っている都市の名前を使用して道路の向きを指定する道路に依存したキーであり、destination:lanesでは車線毎の標識での都市名をタグ付けできます。詳しくはdestination=*を参照して下さい。
width=*, maxwidth=* maxwidth:lanes, width:lanes 必要に応じて、車線毎に幅がタグ付けできます。 maxwidth:lanes によるタグ付けは法的な車幅の制限を指定し、width:lanesは実際の車線の幅を指定します。
hov=* hov:lanes 1~2車線が相乗り車(普通は2人以上が乗った車ですが、管轄区域によって異なります)のみに制限されている場合などです。ルート上の入口や出口でよく使われます。相乗り車のみが入ったり出たりできる場所は、別なウェイを設置することをお勧めします。

車線毎に最高速度が異なる場合(既定値がある場合、ない場合)

標識によって車線単位に maxspeed が指定されている単純な例(一方通行の道路で、一般の速度制限は 100 とした場合):

CH-Hinweissignal-Anzeige von Fahrstreifen mit Beschränkungen.svg
デフォルト値を使用しない場合:
lanes=3
oneway=yes
maxspeed:lanes=100|100|80

デフォルト値を使用する場合:
lanes=3
oneway=yes
maxspeed=100
maxspeed:lanes=||80

後方互換性[1]を考慮すると、デフォルト値を使用してタグ付けする方法が推奨されます。

対面通行の場合

対面通行の場合はふつう、:forwardまたは:backwardをキーの最後に追加します。

 lanes=6
 lanes:forward=3
 hgv:lanes:forward=no|yes|yes
 hgv:lanes:backward=no|yes|yes

これは両方向ともに3車線で、各方向の最も左の車線は大型貨物車の通行が禁止されている道路を表します。

車線はそれぞれの走行方向に見ます。例えば、 hgv:lanes:forward は車線をOSMウェイと同じ方向に記述します。最初の車線の値がこの方向から見て最も左側の車線の値になり、 hgv:lanes:backward のときは、車線をOSMウェイとは逆方向に記述します。

最低速度

道路に1つの車線にだけ適用される最低速度が標識で示されている場合です。次のようにタグ付けできます。

Zeichen 526-31.svg
lanes=3
lanes:forward=2
minspeed:lanes:forward=50|

なお、minspeed:lanes:forwardの値の最後に|の文字があるのは、最も右側の車線には最低速度がなく、車線の区切り文字の後は値なしとタグ付けしているためです。

自動車専用道路

次の例は、自動車専用道路のタグ付けの一例です。 Lanes Example 2.png

  1.   lanes=3
      destination:lanes=A|A;B|B     *
    
  2.   lanes=3
      turn:lanes=slight_left|slight_left;slight_right|slight_right     *
    
  3.   lanes=3
      turn:lanes=slight_left|slight_left;slight_right|slight_right     *
      destination:lanes=A|A;B|B     *
    
  4.   lanes=4
      turn:lanes=slight_left|slight_left|slight_right|slight_right
      destination:lanes=A|A|B|B
    
  5.   lanes=4     **
    
  6. 上側の部分
      lanes=2
    
    下側の部分
      lanes=2
      turn:lanes=none|merge_to_left
    
  7. 上側の部分
      lanes=3
    
    下側の部分
      lanes=1
    

* これらのタグは、1つの車線に2つ以上の値を設定するとき、値を;(セミコロン)で区切って設定する方法を表しています。
** 上の2つの車線と下の1つの車線には物理的に分かれてなく、二重線があるだけです。編集の標準では、ウェイを物理的に分かれている場合だけウェイを分割するように推奨していますが、二重線で分割されているような場合もウェイを分割している地域も多くあります。このような場合、両方のウェイをlanes=2とタグ付けするべきでしょう。

自転車通行帯をまたぐ場合

以下の例は異なる交通の種類の車線のタグ付けを解説しています。 Kreuzung mit Radspur.jpg

 lanes=3
 turn:lanes=left|through|through|right
 vehicle:lanes=yes|yes|no|yes
 bicycle:lanes=yes|no|designated|yes

lanes=*キーの値に注意してください。詳しい説明は、:lanes 接尾辞の提案を参照してください。

エディタのサポート状況

JOSM

Lane and Road Attributes描画スタイルは、他のものを含めて、様々な車線に依存したタグを編集時に描画し、タグ付けのよくある間違い(車線に依存した値が正しくない数値である場合など)を検出します。以下の画像は、turn:lanes=*キー、width:lanes=*キー、placement=*キーをタグ付けした道路の表示例です。

JOSM Style Road Attributes Example 1.jpeg

関連情報

  1. 訳注: 前方互換性の誤りと思われる