JA:存在しない地物

OpenStreetMap は、存在しない地物に関するデータを保存する場所ではありません。世界は常に変化しており、その結果として OpenStreetMap の内容が古くなることがあります。また、誰かのミスなどにより誤って地物が描かれ、そもそも実在しなかったという場合もあります。存在しなくなった地物は削除すべきであり、まれに例外として、OSM に残しつつ「存在しない」ことを明示する場合もあります。店舗や建物、湖などが現実世界で完全になくなっている場合、それらは OpenStreetMap からも削除されるべきです。
存在しない地物を削除する

iD(デフォルトの Web ベースエディタ)で地物を削除するには、次の手順に従います。
- https://www.openstreetmap.org/ にアクセスし、存在しない地物の場所へ移動して「編集」ボタンをクリックします
- エディタが読み込まれたら、存在しない地物を右クリックし、ゴミ箱のアイコンで表示される「削除」オプションを選択します。場合によっては「ダウングレード」オプションが表示されることもあり、これは住所情報を残しつつ、それ以外の情報を削除します。
- 変更を保存します。右上の「保存」ボタンをクリックし、左上のテキスト欄に短い変更セットコメントを入力します。その地物が存在しないと判断した理由を説明してください。「アップロード」ボタンをクリックして変更を送信します。
編集を行うと、その内容は即座に OpenStreetMap のデータベースに反映されます。標準の地図レイヤーは通常数分で更新されます。他のデータ利用者は、数分・数日・数か月といった異なるスケジュールで更新される場合があり、まれに更新されないこともあります。
閉業した地物のタグ付けを変更する
通常、店舗や事務所が閉業すると、以前と同じ住所のまま、空き店舗や空きオフィスとして物理的には残ります。こうした場合は地物を削除するのではなく、現在の状態を反映するようにタグを変更します。
- https://www.openstreetmap.org/ にアクセスし、閉業した店舗または事務所の場所へ移動して「編集」ボタンをクリックします。
- エディタが読み込まれたら、その店舗または事務所をクリックします。左上の < ボタンをクリックして地物の種類を変更します。
- 店舗の一種であった場合は、地物の種類を 店舗 に変更し、店舗の種類 項目を
vacantに設定します。iD はこの地物を「空き店舗」と表示するようになります。 - 事務所の一種であった場合は、地物の種類を オフィス に変更し、種類 項目を
vacantに設定します。
- 店舗の一種であった場合は、地物の種類を 店舗 に変更し、店舗の種類 項目を
- 変更を保存します。右上の「保存」ボタンをクリックし、左上のテキスト欄に短い変更セットコメントを入力します。店舗または事務所が閉業していると判断した理由を説明してください。「アップロード」ボタンをクリックして変更を送信します。
編集を行うと、その内容は即座に OpenStreetMap のデータベースに反映されます。標準の地図レイヤーは通常数分で更新されます。他のデータ利用者は、数分・数日・数か月といった異なるスケジュールで更新される場合があり、まれに更新されないこともあります。
存在しない地物を報告する
メモを参照してください。
なお、もし何かが「なくなっている」ことを自分で確認できている場合は、メモを残すよりも編集してしまうほうが望ましいです。メモは他の誰かが報告内容を確認する必要があり、処理されるまで何年も放置されることは珍しくありません。
地物を「存在しない」としてマークする
追加の注意点

railway=abandoned としてマッピングして問題ありません。- その地物は「常に見えるわけではないが、実際には存在する」種類のものではありませんか?
seasonal=*、street_vendor=yes、location=underground、intermittent=yesなどのタグを追加することを検討してください。また、状況をより詳しく説明するためにnote=*やdescription=*を追加する方法もあります。 - その地物は近くに存在していませんか? 店舗が実際の位置から10メートルほどずれてマッピングされていることはよくあります。このような場合、削除するよりも正しい位置へ移動するほうが適切です。ただし、あなたが見ている航空写真やストリートレベル画像自体が現実からずれている可能性もあります。
- その地物は本当に完全に消滅しているのか、それとも別の形で残っていませんか? 場合によっては削除ではなくタグの変更が必要です。たとえば、撤去された鉄道は、かすかな痕跡が残っている限り、そのようにマッピングされることが一般的です。また、自然災害で破壊された橋が画像上では見えるものの、もはや利用できない場合は、 highway タグの前に
destroyed:*=*という接頭辞を追加してタグ付けします。廃止された鉄道をrailway=abandonedやrailway=razedとして「現存する地物」とみなしてタグ付けすべきかどうかについては、長年にわたり解決が難しい議論が続いています。[1] - 少しでも確信が持てない場合は、元のマッパーやその地域で活動しているマッパーに連絡してください。見落としや勘違いであることもあり、正しい修正は単に位置を移動するだけという場合もあります。
- 関連する他の地物を確認することも有用です。たとえば、破壊行為の可能性がある場合、そのアカウントによる他の編集を確認するとよいでしょう。一本の木が伐採されていたなら、近くの他の木も失われている可能性があります。
すでに存在しない地物のマッピング
まれに、他のマッパーによって再びマッピングされる可能性が非常に高い場合には、ライフサイクルの接頭辞を使用することがあります。典型的な例としては、最近取り壊された建物や、最近付け替えられた道路があり、対象地域の航空画像でまだ確認できる間は demolished:building=yes や demolished:highway=* にタグを変更します。demolished=yes は使用しないでください。
こうしたオブジェクトは、誤って再びマッピングされる危険性がなくなった時点で削除すべきです。たとえば、主要な航空画像が更新され、取り壊された建物が表示されなくなった場合などです。これは、取り壊された建物をマッピングするというよりも、note=* の特別な形として扱うべきものです。たとえば、以前に建物がマッピングされていなかった場所や、通常のマッパーであれば建物を描かないような場所に demolished:building=yes を追加するのは適切ではありません。
歴史的または現在の地物については、世界の変化を時系列で表現するために設計された姉妹プロジェクト OpenHistoricalMap への貢献も歓迎されています。OpenHistoricalMap に地物を追加する際は、適切な期間にのみ表示されるように start_date=* と end_date=* を設定してください。
OpenStreetMap から OpenHistoricalMap への地物の移行
| OpenHistoricalMap とは異なり、OpenStreetMap は著作権があり、Open Database License の下で提供されています。他のマッパーの貢献を尊重し、自分がマッピングした地物のみを移行するか、他のマッパーの貢献を OpenHistoricalMap に移す場合は明示的な許可を得てください。 |
OpenStreetMap から OpenHistoricalMap に地物を移行する前に、その履歴を確認し、自分が唯一の作者であることを必ず確認してください。もし他の誰かがその地物を編集している場合は、その人に連絡し、削除する代わりに安全に保管する目的で移行してよいか許可を求めてください。また、OpenHistoricalMap で地物を一からマッピングし直したほうが簡単であったり、より正確になる場合もあります。
JOSM の場合
- 地物を新しいレイヤーにコピーします。
- 一時的にサーバー設定を OpenHistoricalMap に変更します。
- OpenHistoricalMap から表示範囲を新しいレイヤーとしてダウンロードします。
- 地物を OpenHistoricalMap にマージします。
- 地物には
start_date=*とend_date=*を追加します。正確な日付が不明な場合はstart_date:edtf=*とend_date:edtf=*を使用します。例えば、ある店舗が2021から2026年の間に閉店したことしか分かっていない場合は、2021/2026と入力します。また、1976年より前に開店したことしか分かっていない場合は、/1976と入力します。 - 日付の判断に外部情報を使用した場合は
source=*を追加します。 - OpenHistoricalMap に変更をアップロードします。変更セットコメントには、移行した内容と要素 ID を記載してください。
- 地物を選択します。右側の「地図データ設定」パネルを開き、「データレイヤの選択」内の「計測パネルを表示」にチェックを入れます。計測パネルに表示される座標をコピーします。
- 別タブで OpenHistoricalMap を開き、検索バーに座標を貼り付けて同じ場所へ移動し、「編集」をクリックして OpenHistoricalMap 版の iD を開きます。
- OpenStreetMap の地物と同様の形状(ポイント・ライン・エリア)を追加します。OpenStreetMap の地物の形状と完全に一致させる必要はありません。
- 「地物の種類を選択」の右側にある
ボタンをクリックし、プリセット選択をスキップします。 - OpenStreetMap 側のタブで、左サイドバーの「タグ編集」セクションを展開し、表示を
から
に切り替え、テキストボックスの内容をすべてコピーします。 - OpenHistoricalMap 側のタブで同じく「タグ編集」セクションを展開し、表示を
から
に切り替えて、テキストボックスにタグを貼り付けます。 - 上部の「すべての項目」セクションで供用開始日と End Date を入力します。正確な日付が不明な場合は、右側の
ボタンを使用します。例えば、ある店が2021年から2026年の間に閉店したことしか分かっていない場合は、2021/2026と入力します。また、1976年より前に開店したことしか分かっていない場合は、/1976と入力します。 - 日付の判断に外部情報を使用した場合は Source フィールドを入力します。
- 「保存」をクリックして OpenHistoricalMap に変更をアップロードします。変更セットコメントには、移行した内容と要素 ID を記載してください。
廃墟化した地物

highway=track と access=no としてマッピングされます。これと似ているものの異なるケースとして、現存する遺構をマッピングする場合があります。この場合、マッピング対象は存在しない地物ではなく、マッパーが検証可能な現存する廃墟です。
典型的な例として、空き店舗が以前のテナントの外装(看板や装飾)を残している場合、disused:shop=* と name=* または old_name=* を併用して残すことがあります。これは、空き店舗を必要とするデータ利用者にとって有用であるだけでなく、通りすがりのマッパーが誤って古い情報を復活させてしまうことを防ぐ効果もあります。ただし、こうした地物を完全に削除することも問題ありませんし、少なくとも shop=kiosk のように誤った状態で残すよりはずっと良い選択です。
特に道路については、長期間この種のタグ付けが必要になることがあります。放棄された道路は、使用されなくなってから数十年経っても航空写真や地形上に痕跡が残ることがあるためです。なお、放棄された道路は highway=track や highway=path に変化する場合があります。