JA:Key:cycleway

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cycleway
説明
車道の一部として、もしくは車道のわきに、自転車レーンや自転車道があるかどうか、あるならどのような種類かを決定します。 Edit this description in the wiki page. Edit this description in the data item.
グループ: 自転車道
適用できる要素
ノードに使用可能ウェイに使用可能領域に使用不可能リレーションに使用不可能
文書化された値の数: 6
依存するタグ
含まれる意味
よく併用されるタグ
関連項目
状態:事実上の標準

cycleway=* タグを highway=* タグと組み合わせて ウェイ ウェイに適用することで、道路の一部分を構成する自転車走行インフラをマッピングすることができます。以下の2つが代表例です。

  • 自転車レーン:道路の一部を構成していて、他の車線とは物理的に分離されておらず、路面の塗装で区切られているだけです(独立したウェイとしてマッピングするのはやめてください)。
  • 自転車道:道路のすぐ隣で平行して伸びている道です(こちらについては、独立したウェイとしてマッピングすることを検討してください。その場合には highway=cycleway タグをつけます。歩行者と自転車との共用道路の場合は highway=path + bicycle=designated とします)。

道路に自転車走行インフラが存在しない場合は、そのことを明示するのに no という値を使います(下記参照)。

cycleway=asl タグは停止線の前出し(Advanced Stop Lines)を表します。この場合に限り、cycleway=* キーを ウェイ ウェイではなく ノード ノードに対して使います。

自転車優先道/サイクルストリートという、車道の幅いっぱいを自転車が主に使用してもよいことになっている道路については bicycle_road=yes タグと cyclestreet=yes をごらんください。

また、cycleway=* キーを使って highway=cycleway タグの種類を細かく指定することもできます。footway=* キーを使って highway=footway タグを詳しく説明できるのと同じです。これらは homonymous key(同音異義キー)と呼ばれ、データを利用する側は、キーがどのように使われているかきちんと判断しなくてはいけません。

JA:自転車のページには、多種多様な自転車走行インフラをどのようにマッピングすればいいか、数多くの実例が図示されています。

左右を属性で明示する

主な記事:JA:順方向と逆方向・左側と右側

cyclewayタグを利用する際には(たんに cycleway=* とするのではなく)左右属性と組み合わせて、cycleway:left=*cycleway:right=*cycleway:both=* などとすることをおすすめします。これにより、タグで示された自転車インフラが道路の左右どちら側にあるのかを明確に示すことができます。: "right"と"left"はエディタ上でウェイが描かれている方向(たとえばiDエディターではウェイの中点にある矢印がその方向です)に対する左右であり、現実世界での進行方向と必ずしも一致しないことに留意してください。

自転車の走る向きは、道路の同じ側(左右いずれか)において車両が走る際の慣例的な向きと同じであるとみなされます(oneway=yes の道路であれば、左右どちらを走る場合でもエンジン付き車両と同じ向き)。oneway=* タグで明示されていればそちらに従います(例:cycleway:right:oneway=nocycleway:left:oneway=-1。以下の#一方通行道路における自転車走行インフラ の章も参考にしてください)。

一般的な値

自転車通行空間

おもに自転車利用者のためのインフラの解説です。JA:サイクリングルート もご覧ください。

要素 説明 写真

自転車レーン

lane ウェイ 自転車レーンはその定義上、道路を構成する一部分です。他の車線とは物理的に分離されておらず、路面に境界線が塗られているだけです。北米ではクラス II 自転車設備として知られてます。注目すべきは、自転車レーンと道路との間には縁石がないことです。

国によっては自転車レーンは二種類に分類されます。

  • ひとつは完全隔離型で、自転車利用者専用の空間とされています。
  • もうひとつは簡易隔離型で、たいていは破線で区切られています。

以上2種類の自転車レーンを区別するには、自転車レーンに cycleway:lane=exclusive タグまたは cycleway:lane=advisory タグのいずれかを追加します。

共用自転車レーン

shared_lane ウェイ ひとつの車線を自転車利用者とエンジン付き車両とで共有しています。また、そのことを示すための路面標示共用レーン標示に類するもの)が設置されています。

一般的に、この路面標示を設置する目的は、自転車ルートであることを示すため、あるいはこの車線は自転車で走行してもよいのだということをドライバーに思い出してもらうためです。

share_busway ウェイ 公共交通機関専用の特別な車線ですが、自転車利用者の通行も許可されています。

自転車道

track ウェイ 自転車道は、車道のすぐ横を平行に走る道で、縁石やパーキングロット、芝や街路樹、車止め杭といった物理障壁によって車道と隔てられています。北米での呼び名は protected bike lane、separated bike lane、greenway、green lane あるいは class IV facility[1] とさまざまです。

車道に highway=cycleway(歩行者自転車共用道路であれば highway=path + bicycle=designated)とタグ付けするかわりに、車道の隣に独立したウェイとして自転車道をマッピングすることも検討してください。いずれの手法にも長所と短所があります。既存のウェイにタグをひとつ付け足すだけというのは時間もかかりませんし、それでいて自転車道の形状も正確に再現できる場合が多いでしょう。それに対して、独立した自転車道にすると、一般的にはより柔軟かつ詳細な描写が可能となります(ただし、それによって複雑性が増すことで経路探索が失敗しやすくなるかもしれません)。自転車道を単独でマッピングするのであれば、cycleway=separate タグを付加してください(下記参照)。

米国においてこのタグが慣例的に使われるのは、自転車レーンが駐車車両で(場合によっては車止め杭やポストフレックスも併用して)保護されている場合です。つまり、車両走行車線と自転車レーンとのあいだに駐車用車線が配されたレイアウトです。自転車レーンが対面通行でボラードで分離されているケースでは、たとえ車両通行車線と段差で分離されていなくとも、慣例的に独立したウェイとして描画されてきました。

separate ウェイ ある道路に属する自転車道が独立したOSM要素としてマッピングされている(すなわち highway=cycleway タグが付加されている)ことを示すために使います。意味としては、歩道のマッピングで sidewalk=separate タグを使った場合と同様で、将来的にはこれを利用してレンダリング形状をシンプルにできるかもしれません。さらには、このタグを付けることで、すでに自転車道がマッピングされている道路に cycleway=track タグを重複してつけてしまうような事態を避けられるという効果もあるでしょう。なお segregated=yes タグとは混同しないよう注意してください。

自転車インフラなし

no ウェイ 道路に自転車インフラが存在しないことを明示します。これを使うと、その道路は自転車インフラに関する調査が実施済みであると示すことができます。

その他の自転車インフラ

crossing ウェイ 独立してマッピングされたウェイが自転車横断帯であることを示すのに使います。
shoulder ウェイ 自転車の通行のためのインフラは存在しないものの、路肩(または緊急停止帯)は物理的にも法的にも自転車で通行可能であることを示すのに使います。制限速度の高い郊外の道路ではとくに、自転車で走れる路肩の存在が、自転車にとって(そこそこであっても)安全かどうかを左右する要素となりえます。ただし、あらゆるshoulder=*が自動的に自転車走行可になるわけではありません。駐車用の路肩であったり(parking=shoulder)、舗装されていなかったりします(=アスファルトではなく、たとえば緑化ブロックで覆われている)。なお shoulder=yes タグについては、通常は車両が収まるぐらいの幅のある路肩にだけ使われます。自転車で走るのならそれよりも幅が狭くても大丈夫です。
link ウェイ 自転車交通のためのOSMセグメント間コネクターとして機能します。たとえば、独立してマッピングされた自転車道を、反対側にある交差点と接続する場合です。主な使いみちは経路探索支援であり、物理的な構造物として識別可能である必要はありません。
traffic_island ウェイ cycleway=crossing の途中にある退避スペース部分に使用します。
asl ノード 交差点に設置された前出し停止線ないしは bike box を示します。道路ウェイを構成するノードノードのうち、副停止線の位置にあるものに cycleway=asl タグを付加してください。できれば、direction=forward または direction=backward タグを使って、最も近い交差点のうちどれに停止線が含まれるのか、そしてどちら向きの交通に対して適用されるのかを指定してください。
gap_jump ウェイ MTBのダウンヒルコースに設けられたギャップジャンプ区間を示します。一般的に2つないし3つの部分から構成されます。ジャンプ台、物理的には存在しない空中の区間、それから着地台(これは省略されることもあります。着地台がなければ通常の自転車走路が着地ゾーンとなります)です。空中区間は別の道路や地物を横切ることがあり、その場合は layer=1 とタグ付けし、交差部にはノードを作らないようにします。surface=none というタグが使われることもあります。自転車以外の移動手段にルートとして使われないよう、foot=no ないしは access=nobicycle=designated タグを付けることも検討してください。

廃止済みまたは非推奨のタグ

opposite

opposite_lane
opposite_share_busway
opposite_track

oneway:bicycle=* が使われるようになるよりも前に、一方通行を示すのに使われていました。一方通行道路における自転車インフラのマッピング方法については下記を参照してください。
shared segregated=* タグが正式に使われるようになるよりも前に、ウェイに highway=cycleway タグを付けて独立した自転車道としてマッピングする際に使われていました。現在では、highway=cycleway タグとの組み合わせは廃止されています。

この表は日本語で記述されたwikiテンプレートです。 編集するにはここをクリック.


一方通行道路における自転車走行インフラ

一方通行道路における逆方向自転車レーン:
oneway=yes
+ oneway:bicycle=no
+ cycleway:right=no
+ cycleway:left=lane
+ cycleway:left:oneway=-1

oneway:bicycle=no タグを付与することで、一方通行道路において自転車が逆方向に走れることを表現できます。

さらに、cyclewayタグを使って、他の場合と同じように、道路ウェイの向きを基準とした左右それぞれの自転車走行インフラを記述します。(例:cycleway:both=no もしくは cycleway:left=lane)。一方通行の街路に自転車走行空間が併設されている場合は、cycleway タグを利用して、どちらの側に自転車走行空間があるのか(そしてそれがどちら向きなのか)が明確にわかるようにすることを強く推奨します。つまり、cycleway:right=*cycleway:left=* それに cycleway:both=* を使って、この情報をかならず提供するようにしてください。

自転車走行空間が逆向き(contraflow)の場合、すなわち一方通行道路の向きとは反対であるならば、ウェイの向きを明示的に指定して、その道路の一般的な流れ方向とは違っていることを示す必要があります(例:cycleway:left:oneway=-1)。そのような指定がないときは、自転車が走る向きは一般的には道路の左右どちら側であるかで決まるのですが、一方通行道路では左右とも同じ向きとなります。cycleway:oneway=* の解説と事例をごらんいただければ、一方通行道路における自転車レーンないし自転車道で oneway タグをどのように使えばいいかがわかります。

車線指定

レアケースではありますが、cycleway=* に向きを付加するだけでは不十分なこともあります(例:並行する自動車車線のあいだに自転車レーンがある)。そうした場合は cycleway:lanes=* を使います。さらに細かく車線ごとの通行の可否を指定するのであれば bicycle:lanes=*access:lanes=* を使います(cycleway:lanes=* は省略できます)。

人によっては、cycleway:left/both/right=* で十分であってもあえてこれらの値を指定することがあります。

緩衝帯・物理分離つき自転車走行空間

緩衝帯つき自転車レーンでは、自動車車線との間に広いスペースが設けられています。これを表すには cycleway=lanecycleway:buffer=* を追加します。さらに細かくタグ付けするのであれば、cycleway:left:buffer=*cycleway:right:buffer=*cycleway:both:buffer=* といった派生形も使えます。

自動車などと物理的に(たとえばボラードや花壇、さらには駐車車両の列によって)分離・保護されている自転車走行空間は、一般的には自転車道とみなされます。こうした物理分離の種類を明示するためのタグとして cycleway:separation=* が提案されています。

自転車レーンと自動車車線のあいだに広い緩衝帯が設置されている例(cycleway:buffer=* を参照)
自転車道が自動車交通とボラードで分離されている例(cycleway:separation=* を参照)

補足説明

道路にタグをつけることで自転車道や自転車レーンを表現する際には、cycleway: という前置詞を他のタグのための JA:名前空間 として使うことができます。この使い方には、タグの示す詳細情報の対象を自転車道だけに限定するという意図があります。さらに、この名前空間は一般的な使い方と同じく :left、:right、:both などの後置詞と組み合わせることができ、その結果は cycleway:both=*cycleway:left=*cycleway:right=* やそれに類するタグとなります。

自転車道につけることができる属性として特に有意義なものとしては以下が挙げられます:

  • 自転車道の、たとえば cycleway:right:width=3cycleway:left:width=1.5
  • 自転車道の舗装、たとえば cycleway:both:surface=paving_stonescycleway:right:surface=asphalt(とくに自転車に対して付加するとよいでしょう。自転車レーンの場合は既定値として highway=* それ自身と同じ surface=* であるとみなされます)
    • 自転車道の舗装色、これを使うとより目立つ自転車レーンを区別することができます。使用タグは cycleway:right:surface:colour=green のようになります。なお検索時には、舗装色に込められた意味合いは国によって異なっていることに注意してください。
  • 自転車道の滑らかさ、タグの例としては cycleway:right:smoothness=goodなど
  • 自転車道を示す道路標識cycleway:both:traffic_sign=*

自転車道については、車道とは別の形状として描いたうえで、そのウェイウェイに上記の属性を(cyclewayの前置詞なしで)つけるという手法もあります(例:highway=cyclewaysurface=*width=*)。この形式の属性のほうが、より多くのソフトウェア(データ利用者)に使ってもらえます。

関連情報

外部リンク